イタリアワイン土着品種研究会Vol.33~GAGLIOPPOの品種分析とアッビナメント~

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今回は主にカラブリア州のイオニア海に沿った地域にて栽培されている土着の黒ブドウ品種である。地域でも長い歴史を持つ主要の黒ブドウであり、古代ギリシャ人との関わりも強い土着品種『ガリオッポ』の品種分析とアッビナメント解説させていただきます。

 

 

◆品種分析

 

外観

濃淡は淡いものが多い。紫がかった色調は一部にしか見られず、ややオレンジ色を帯びたガーネット色の色合いのものが中心だった。酸化熟成による色調の変化は早そうだ。おおよそ粘性は強かった。

 

香り

果実の香りは赤いフルーツを中心にしっかりと感じられた。レッドチェリー、ラズベリー、イチゴ、プラムなど、フレッシュというより、加熱したり、シロップやリキュールに漬けたりなど甘やかな香りとなっていた。赤いバラの香りがあるが、ややしおれかけた印象で、ローズマリーやタイムのようなハーブ類の香りも特徴的だった。一部、ペッパー、甘草のスパイスと、なめし革や肉類、ジビエのような熟成による香りもとることができた。

 

味わい

アタックは力強く若干残糖を感じる甘みがある。やや高いレベルの酸味は、たっぷりした果実味と強いアルコールとのバランスを保っている。特徴的なのは強いタンニン、粗さが残る印象で口の中をあっという間に乾かせる。甘い赤いフルーツと爽やかなハーブの風味、少しスパイスのニュアンスがあり、余韻には苦味が感じられた。

 

 

 

◆アッビナメントのポイントは?

 

たっぷりとしたやや残糖も感じられる果実味は、唐辛子のような辛味をやさしく包み、快適な印象にしてくれる。そしてさらに次の一口の果実味も生きてくる。赤い果実の甘酸っぱさは凝縮したトマトの旨味に調和する。よって、カラブリアに豊富にあるトマトや唐辛子を使った料理とは非常に良い相性となるはずだ。また、強いタンニンを持つことから、適度に歯ごたえのある焼肉類、スパイシーに風味づけしたものも良いだろう。ハーブやバラの香りが後味をさっぱりと心地よいものにしてくれそうだ。

 

●生産者おススメ料理は?

Arrosto di Agnello (羊のロースト)/Cavatelli Calabresi con Nduja (ンドゥイヤのカヴァテッリ)
その他、茄子とチーズの肉団子/燻製チーズや熟成したペコリーノチーズなど。

 

イタリアワインの土着品種とは?

土着品種とは、一般的に、その土地で生まれ育った固有の遺伝子型をもつ品種のことを指します。イタリアの土着品種2,000種を超えるとも言われています。南北に長いイタリアの国土、海と山に囲まれた地形、多様な気候、全20州の国全土でワインが造られているという唯一無二の環境がその土着品種が生まれ、また、それぞれの地域がもつ複雑な長い歴史と独自の文化がマイナーで作付けの少ない土着品種を守り抜いてきました。それゆえ、イタリアワインは複雑でつかみどころがありません。しかしその「多様性」こそがイタリアワインの魅力となっています。

 

 

 

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