イタリアワイン土着品種研究会Vol.37~ROSSESEの品種分析とアッビナメント~

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今回は、リグーリア州の黒ブドウで最も大きな栽培面積があるが、それでもごく限られた地域での生産となっており、原産地呼称ワインは2つのみとなっている『ロッセーゼ』の品種分析とアッビナメント解説させていただきます。

 

 

◆品種分析

 

外観

淡く明るいルビー色からガーネット色。ヴィンテージから4-5年経っているものは、ほぼガーネット色で少しレンガ色がかっているものも見受けられた。粘性は中程度。

 

香り

赤い果実の香りが中心にあり、レッドカラント、クランベリー、ローズヒップ、レッドチェリー、ラズベリー、イチゴが感じられる。繊細なバラやスミレのようなお花の香りがあるが、ときに果実の香りを勝ることもある。またペッパーを思わせるスパイス香があり、一部にハーブや野菜、植物のような香りが感じられた。

 

味わい

軽めの口当たりで、レッドカラントやラズベリー、イチゴなどの赤いベリーのチャーミングな果実味とスパイシーな風味がある。酸は多少の振れ幅はあるものの中程度の印象で、アルコールは中程度からやや低め。タンニンは少ない傾向にあるが、しっかりとした収斂性をもつものもあった。余韻にははっきりと感じられる特徴的な苦味と塩っぽさがある。シンプルな味わいのものが多かった。

 

 

 

◆アッビナメントのポイントは?

 

ドルチェアックア近郊に山羊と白いんげん豆の煮込み料理、香味野菜とハーブ、白ワイン(または赤ワイン)で煮込んだ郷土料理があるが、ロッセーゼの持つハーブの風味が調和し、スパイシーな風味が適度なアクセントとなり、さらに美味しく食べ進められそうだ。同地方の郷土料理で、ドルチェアックアの赤ワインを使い、オリーヴや松の実、香味野菜とハーブで煮込んだウサギ料理も、鉄板の相性といえるだろう。またジェノヴァ料理として名高いチーマ・アッラ・ジェノヴェーゼ(仔牛肉に詰め物をしてロール状にし、ブロードで茹でてからスライスして供される冷製料理)とも推奨される組み合わせである。
一方で魚介料理とも臆することなく組みわせられる。さまざまな魚介類の旨味が凝縮したトマトスープと合わせれば、ワインの風味が魚介の旨味を引き立てながら後味を心地よいものにしてくれるだろう。
軽やかな赤ワインだけに、アッビナメントの守備範囲は広い。鶏肉のカチャトーラや七面鳥のクランベリーソース、和食ならカツオのたたきや豚肉の生姜焼き、鶏肉のソテー梅風味のソース、黒胡椒をアクセントにした鰤のソテーなど、いろいろ試してみたい。

 

●生産者おススメ料理は?

Coniglio con Olive Taggiasche(ウサギのタッジャスカオリーブ和え)/Frutti di Mare(魚介の盛合わせ)
その他、野菜やキノコベースのリゾット/ハム・サラミ類/フレッシュチーズなど。

 

 

イタリアワインの土着品種とは?

土着品種とは、一般的に、その土地で生まれ育った固有の遺伝子型をもつ品種のことを指します。イタリアの土着品種2,000種を超えるとも言われています。南北に長いイタリアの国土、海と山に囲まれた地形、多様な気候、全20州の国全土でワインが造られているという唯一無二の環境がその土着品種が生まれ、また、それぞれの地域がもつ複雑な長い歴史と独自の文化がマイナーで作付けの少ない土着品種を守り抜いてきました。それゆえ、イタリアワインは複雑でつかみどころがありません。しかしその「多様性」こそがイタリアワインの魅力となっています。

 

 

 

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